新聞奨学生をしばらくやっていると
全国からいろんな人がやってくる。
デザイン専門学校へ通うおかまっぽいやつもいたし
病弱そうでムリだろ~そうなやつもいたし
静岡から来た後輩は毎朝読経していたし
四国から来た後輩は硬派な顔立ちでお金を無心するし
隣の部屋の奨学生はなにか宗教がらみのノルマがあったらしく
購入を協力したら固い握手で感謝され気恥ずかしかったし
でもみんなまっすぐな好青年だったし
ある日、立教大生のY先輩が
新聞奨学生をやめて統一教会に入るという。
春日部出身のM先輩と猛反対したが聞く耳持たず。
M先輩とY先輩と3人でよくつるんで遊んだのに。
Y先輩がいなくなってしばらくしたころ
私たちは久々に一緒に遊ぼうと思い
Y先輩の入所した池袋の寮?へ誘いに行った。
しかしその時何ヶ月ぶりに会ったY先輩の口から出てきた言葉は
まったく予想もしないものだった。
「悪魔が来たー」
冗談かとも思ったがどうやらマジのようだ。
そう言われた後のことはまったく記憶にない。